避雷針の設置基準

避雷針.comでは、建築基準法に基づく避雷針設備の設置基準、接地抵抗、保護角の解説をしております。避雷設備の設置の規定は、従来の円錐状の保護角を用いる測定方法から回転球体法による保護角の算出に移行されております。

60M基準の意味について

 新JIS規格によって定められた保護効率の限界基準である
●60M
という基準の規定に関して、何故60Mであるのか?
について、余談として解説を加えておくとしよう。

 この60Mまでという基準は、
●建築物の側面に対する落雷
に対して安全面を考慮された数値となっておるのじゃ。

 雷は、垂直に落下する雷撃もあれば、斜めや蛇行して落下する雷撃もある。

 この際60Mを超えるような高層建築物になると、
●斜め方向からの建築物側面に対する雷撃
に関しては避雷針だけでは対応しきれない為なのじゃな。

保護効率・保護レベルについて

 新JIS規格による避雷針の保護角の基準は、前項で解説してきたとおり
●保護効率
が加味された角度に定められておる。

 この保護効率とは、要約すると
●保護をすべき割合
の事で、保護効率が高まるほど避雷針の保護角は狭くなっていく。

 要は、保護できる範囲が狭くなってくるという訳じゃ。

 新JIS規格では、この保護効率の割合から保護レベルを設定し、保護角法の数値を算出しているという事になる。

 但し、どの保護レベルにおいても60Mを超える高層建築物に関しては保護角が適用されないのじゃな。

 具体的な保護角に関する規定に関しては、本ページ下記にある保護レベル・保護効率による新JIS規格一覧表をチェックしておくことじゃ。